GCAの企業研究

今回ご紹介するのは、グローバル独立系M＆Aアドバイザリーファームとして活躍するGCA（旧、GCAサヴィアン）。

この記事を読んでいる方の中には、GCAへの就職を目指している学生もいらっしゃるかもしれません。
面接で問われた時に、「なぜこの会社なのか？」をしっかりと語れるように、この記事では、以下の3つの項目から企業研究を行っていきます。

（1）会社概要　（2）「企業」を知る　（3）「採用情報」を知る

他のライバルとの差を付けるためにも、この記事を読んでしっかりと企業研究をしていきましょう。

ここでは、GCAの経営理念や同じ経営コンサルタント業界に属する競合会社との比較、最近のニュースなどを通じて、「数ある経営コンサルタント会社の中で、なぜGCAなのか？」という質問への対策を考えましょう。

GCAについて深く知るために、まずはGCAの経営理念を確認しましょう。そこからGCAが求める人材が見えてくるはずです。企業が求める人材を知ることで、あなたが何をアピールすべきかが分かります。

GCAの経営理念は、以下の通り。
『For Client's Best Interest』（GCA「経営理念」より引用）

ここからわかるポイントは、M＆Aアドバイザリーファームとはクライアントのためにあるものだ、という強い信念です。GCAは、どの金融機関にも属さない独立系ファームとして、クライアントの最善の利益の観点からM＆Aを助言することを存在意義としています。そのため、「GCAの理念に共感でき、高い倫理観と強い向上心を持つ人材」を求めています。

ですから、経営理念に共感した上で、みなさんがアピールすべきなのは以下の4点です。
・GCAの理念への共感
・誰かのために、何かを成し遂げて、ともに喜びをわかちあった経験
・既存の状況に満足せず、常に成長しようと何かに取り組んだ経験
・グローバル市場で活かせる、あなたの個性やスキル


次に、経営コンサルティング業界におけるGCAと競合会社とを比較してみましょう。
今回は、売上高の規模が近い、プロネクサスと比較してみたいと思います。両社の間には、どのような違いがあるのでしょうか。

まず、財務状況を見ていきましょう。
平成27年度のGCAの売上高は13,159百万円（前年比1.1％増）、営業利益は2,738百万円（前年比23.8％減）となっており、営業利益は平成25年の4,187百万円をピークに減少傾向にあります。
対するプロネクサスの売上高は20,971百万円（前年比0.7％減）、営業利益は2,226百万円（前年比11.8％増）となっており、平成25年以降、売上高・営業利益ともに大幅な増減は見られません。
経営コンサルティング業界は、トップクラスでも業界シェア数％を奪い合っている状況であり、日本市場は未だ規模が小さく、成長の余地がある業界だと言えます。

続いて事業内容を見ていきましょう。
GCAは独立系ファームとして誕生し、M＆Aアドバイザリー業務を主軸に資金調達や金融アドバイスなどを手がけています。米国案件に非常に強いばかりでなくアジアや欧州も強化しており、手掛ける案件の多くは、グローバルで多様なネットワークを活かした複雑かつ困難な案件。完全独立型のM＆Aアドバイザリーファームであることから、クライアントの企業価値増大における利害相反が一切なく、今後のさらなる需要増加が期待されています。
対してプロネクサスは、事業会社並びに金融商品のディスクロージャー・IR実務支援サービスに特化した専門会社です。高い専門性を誇るコンサルティングサービス及び独自のシステムサービスを中核に、印刷や物流を含む一貫したサービスの提供を行っています。
経営コンサルティング業界と一言で言っても事業は細分化されており、各社、理念や社風も異なります。
企業に対してどのようなアプローチをしたいのか、あなた自身がどのような役割を果たしたいのか、企業選択においてあなたの軸が何よりも大切です。

また、近年の業界トレンドも見ておきましょう。
平成25年から26年のコンサルティング業界の業界規模は3,782億円（国内41社売上高合計）となっており、平成21年以降増加傾向にあります。コンサルティング業界は景気の影響を受けやすく、企業の経費削減が高まると減少傾向に転じることがあります。平成24年以降はアベノミクス効果による景気回復により、企業のグローバル化に関する案件が増加し好調となっています。
一方、世界の経営コンサルティング市場と比較すると日本市場は未だ小規模です。今後、成長するための課題として最も重要なのは、日本国内におけるコンサルティング活用の促進。日本の企業体系に合わせたコンサルティングスタイルの提供や、企業のグローバル化に合わせた高い専門知識と経験による付加価値の高いサービスが必要不可欠となります。

ここまでGCAについての様々な情報を見てきましたが、最後は同社の過去の採用情報を知り、早めの対策準備を行っていきましょう。 選考フロー