イオンの企業研究

今回ご紹介するのは、日本国内外260余りの企業で構成される大手流通グループイオン。

この記事を読んでいる方の中には、イオンへの就職を目指している学生もいらっしゃるかもしれません。
面接で問われた時に、「なぜこの会社なのか？」をしっかりと語れるように、この記事では、以下の3つの項目から企業研究を行っていきます。

（1）会社概要　（2）「企業」を知る　（3）「採用情報」を知る

他のライバルとの差を付けるためにも、この記事を読んでしっかりと企業研究をしていきましょう。 ここでは、イオンの経営理念や同じ小売業に属する競合会社との比較、最近のニュースなどを通じて、「数ある小売業の中で、なぜイオンなのか？」という質問への対策を考えましょう。

イオンについて深く知るために、まずはイオンの経営理念を確認しましょう。そこからイオンが求める人材が見えてくるはずです。企業が求める人材を知ることで、あなたが何をアピールすべきかが分かります。

イオングループの経営理念は以下の通りです。
お客様を原点に平和を追求し、人間を尊重し、地域社会に貢献する。
（イオン　企業理念ページより引用）

ここから分かるポイントは、「顧客主義」「革新」「貢献」の3点。
イオンの社員として顧客の視点に立ち、顧客を第一に考えること。顧客や仲間の幸せ実現に努め、平和な社会づくりに貢献する。革新的なサービスが提供できるよう、自己の成長を目指し常に挑戦していく。その結果として、イオンのさらなる創造と発展に貢献する、このような志を持った人材をイオンは求めています。

ですから、経営理念に共感した上で、みなさんがアピールすべきなのは以下の4点です。
・個人としてどのような目標を立てたか
・目標達成までにどんな挫折を経験したか
・目標達成の途中で出合った壁をどう乗り越えたか
・以上のような経験で得たもの、そしてそれを会社や社会の発展にどう役立てることができるか


次に、小売業の中でイオンと競合会社とを比較してみましょう。
イオンの競合会社と言えば、セブン＆アイ・ホールディングスが思い浮かびます。
イオンとセブン＆アイ・ホールディングスは、どのように違うのでしょうか？

まず財務情報を見てみましょう。
2016年度の売上高はイオンが8,176,732百万円（前年比15.5％増）、セブン＆アイ・ホールディングスは6,045,704百万円（前年比0.1%増）と、イオンが小売業界トップに君臨。日本の小売業における営業収益No.1を3年連続達成し、強力なグループ力を誇っています。
一方で企業の儲けを示す経常利益では、トップのセブン＆アイ・ホールディングス350,165百万円（前年比2.5％増）に対し、イオン179,674百万円（前年比17.8％増）と倍近くの差をつけられる結果に。小売業界で圧倒的な収益力を誇るセブン＆アイ・ホールディングスには、イオンは歯が立たない状況です。

次にイオンとセブン＆アイ・ホールディングスの経営計画を見てみましょう。
イオンは平成26年度よりイオングループ中期経営計画をスタートさせ、グループ共通の戦略「4シフト(「アジアシフト」「都市シフト」「シニアシフト」「デジタルシフト」)」のさらなる推進と「商品本位の改革」を目標として掲げており、グローバル水準の経営品質と地域に根差した経営により、名実ともにアジアNo.1のスーパーリージョナルリテイラーを目指しています。
一方のセブン＆アイ・ホールディングスは、少子高齢化や女性の社会進出等、社会や生活における変化を新たな流通サービス創造の機会ととらえおり、革新に挑戦し続けています。その一つが「上質」の追求。グループ共通のプライベートブランド「セブンプレミアム」、その上を行く「セブンゴールド」等、他企業にはない商品やサービスの開発を推進。さらに、ネットとグループ各社のリアル店舗を融合し、業態を超えたセブン＆アイ・ホールディングス独自のオムニチャネルの構築を進めています。

また、近年の業界トレンドも見ておきましょう。
国内の小売業界最大手2社がイオンとセブン＆アイ・ホールディングス。両社はともに総売上高5?6兆円規模の巨大流通グループを持ち圧倒的な2強体制を築いています。
しかしながら、食品スーパーにおいてはマルエツなど大資本傘下の企業がありますが、ほとんどは地場の企業が占めており、現状として寡占化は進んでいないのが実情。少子高齢化が顕著な地方では市場が縮小傾向にあり、大手スーパーの傘下に入るなどの子会社化や統合が増えているようです。
イオンとセブン＆アイ・ホールディングスに続く勢力になり得るのは、北海道の地域密着型スーパーマーケットチェーンのアークス、そして中部のバローと言われています。アークスは青森のユニバースと岩手のジョイスを買収し、東日本へ進出。バローも地域のスーパー買収を進めています。大手への対抗に加え、価格競争や商圏競争を勝ち残っていくためには、スケールメリットが重要。今後も合併などの企業活動が増えていくことでしょう。

ここまでイオンについての様々な情報を見てきましたが、最後は同社の過去の採用情報を知り、早めの対策準備を行っていきましょう。 選考フロ