東海東京フィナンシャル・ホールディングスの企業研究

今回ご紹介するのは、中部地区の確固たる営業基盤のほか充実した全国ネットワークも擁する、証券会社を中核とした総合金融グループで有名な、東海東京フィナンシャル・ホールディングス。

この記事を読んでいる方の中には、東海東京フィナンシャル・ホールディングスへの就職を目指している学生もいらっしゃるかもしれません。
面接で問われた時に、「なぜこの会社なのか？」をしっかりと語れるように、この記事では、以下の3つの項目から企業研究を行っていきます。

（1）会社概要　（2）「企業」を知る　（3）「採用情報」を知る

他のライバルとの差を付けるためにも、この記事を読んでしっかりと企業研究をしていきましょう。 ここでは、東海東京フィナンシャル・ホールディングスの経営理念や同じ証券業界に属する競合会社との比較、最近のニュースなどを通じて、「数ある証券会社の中で、なぜ東海東京フィナンシャル・ホールディングスなのか？」という質問への対策を考えましょう。

東海東京フィナンシャル・ホールディングスについて深く知るために、まずは東海東京フィナンシャル・ホールディングスの経営理念を確認しましょう。そこから東海東京フィナンシャル・ホールディングスが求める人材が見えてくるはずです。企業が求める人材を知ることで、あなたが何をアピールすべきかが分かります。

東海東京フィナンシャル・ホールディングスでは、明確な理念を定義していないようですので、経営計画を紹介します。
証券ビジネスに必要なインフラや機能等を一段と発展・活用し、新たなステージのビジネスモデルを確立することにより、「Leading Player in ASIA（リーディング プレイヤー イン アジア）」を目指します
（東海東京フィナンシャル・ホールディングス 経営計画ページより引用）

ここから分かるポイントは、証券会社を中核とする金融サービスグループとして更なる進化を遂げ、アジアにおけるリーディングカンパニーを目指そうという志です。そのため、金融のスペシャリストとして、「チャレンジ精神」や「成長意欲」を持った人材を求めています。

ですから、経営理念に共感した上で、みなさんがアピールすべきなのは以下の4点です。
・東海東京フィナンシャル・ホールディングスを通して成し遂げたいこと
・アジア市場のリーディングカンパニーになるために活かせる、あなたの個性や経験
・既存の状況に満足せず、新たな領域に果敢にチャレンジした経験
・自ら課題を見出し、成長するために主体的に行動した経験


次に、証券業界における東海東京フィナンシャル・ホールディングスと競合会社と比較してみましょう。
今回は、売上高の規模が近い岡三証券グループと比較してみたいと思います。両社の間には、どのような違いがあるのでしょうか。
はじめに事業内容を見ていきましょう。
どちらも地域に密着した戦略をとっています。
東海東京フィナンシャル・ホールディングスは、独立系フルライン型証券会社の東海東京証券を中心とする、東海東京フィナンシャル・グループの持株会社で中部地区を地盤に展開しています。
同グループの強みは、日本のものづくりの中心地である中部地区に確固たる営業基盤を構えるとともに、全国ネットワークも充実していること。
また、地方の有力金融機関との連携により、株式や仕組債といった証券会社が得意とする金融商品を地方銀行の顧客にも提供しています。山口フィナンシャルグループ、横浜銀行、西日本シティ銀行、池田泉州ホールディングスとの提携による証券会社設立や、トヨタグループとの関係強化にも注力する等、常にマーケットの拡大に挑んでいます。
そんな同グループが掲げる目標は「Asian 10」。アジア地域での証券ビジネス、トップ10（連結純営業収益上位10位以内）を目指しており、「同グループの未来を共に築きたい」「同グループの目標に向かってチャレンジしたい」、と考えるチャレンジ精神の旺盛な人にとっては、最適な職場環境が整っていると言えるでしょう。

対する岡三証券グループは、大正12年創業、三重県を発祥とする独立系大手証券会社である岡三証券を中核企業とする証券グループとして、証券ビジネスを中心に顧客のニーズに応じた金融商品、サービス、ソリューションを提供しています。
証券ビジネスでは、岡三証券を中心に地域に根ざした特色ある証券営業を展開。また、ネット専業証券である「岡三オンライン証券」の設立や富裕層ビジネスの強化など、成長分野にも積極的に挑戦しています。
アセットマネジメント・ビジネスでは、投資顧問業務や投信委託業務を行っており、その他関連ビジネスとして、システム開発業務、ビジネスサプライ業務などの幅広い事業を展開。グループ各社の連携により、グループシナジーを最大限に発揮しています。

次に、財務状況を見ていきましょう。
平成28年3月期の営業収益は、東海東京フィナンシャル・ホールディングスが連結675億8,400万円であるのに対し、岡三証券グループは連結829億2,700万円。一方で経常利益は、東海東京フィナンシャル・ホールディングスが連結152億9,700万円のところ、岡三証券グループは連結173億9,600万円でほぼ互角の結果となっています。
当期会計年度における東海東京フィナンシャル・ホールディングスを取り巻く事業環境は、実体経済の弱さやマイナス金利政策などを背景に厳しい状況に。しかしながら、同社は経営計画「Ambitious 5（アンビシャス5）」の施策を推進するとともに、証券ビジネスに必要なインフラや機能等を一段と発展・活用し、新たなステージのビジネスモデルを確立することにより、「Leading Player in ASIA（リーディング プレイヤー イン アジア）」を目指し、さらなる取り組みに挑んでいます。

また、近年の業界トレンドも見ておきましょう。
近年、株式や投信の売買が注目されネット証券各社は増収増益に沸いていたのに対し、総合証券各社は海外事業などが振るわずで業績不振に陥る状況に。
しかし現状は事態が変わり、国内個人向け手数料収入の振るわない分をアセット・マネジメント、法人向け、海外事業などで補完する総合証券に対し、国内の個人向け手数料収入が頼りというネット証券の業績は悪化する一方にあります。海外のマーケットも総じて回復を見せている今、総合証券が努めて行ってきたリストラが体質改善効果をあげていることもあり、今後の巻き返しが期待できそうです。

��こまで東海東京フィナンシャル・ホールディングスについての様々な情報を見てきましたが、最後は同社の過去の採用情報を知り、早めの対策準備