事務職（人事・教育・労務）業界の概要・職種・魅力・動向 | 業界研究記事

今回ご紹介する職種は、事務職（人事・教育・労務）です。

人事・教育・労務は、企業の「人材」に関する全ての業務を担当する部署で、業種や業界、企業規模を問わず、ほとんど全ての企業に設置されている基幹部門です。
管理部門は男女ともに文系学生に人気が高く、マイナビ2015年卒就職意識調査では文系女子の志望職種第1位23.3%を、文系男子の2位20.8%を獲得しています。
文理男女問わずダントツ人気の営業職に追随する、人気職であることがわかりました。

この記事では、事務職の中でも特に「人事・教育・労務」に着目し、以下の3つの角度から職種理解を深めていきます。

• 業務内容
• やりがい
• 求められるスキル

この項目では、事務職（人事・教育・労務）の業務内容を解説していきます。

• 【業務内容】
  企業の「人材」「ヒト」に関するあらゆる社内サポートを行う部署が人事・教育・労務です。 『人事』は主に社員の採用、人事異動、賃金決定および勤務評定、人事制度の策定などを担当。採用業務には、社内の現状を把握し「いまどのような人材が求められているのか」「どのような人材を今後、どう育てていけば良いか」といった人事戦略の立案も含まれます。
  『教育』は、採用後の新人導入研修、既存社員のスキル獲得をサポートする講習や勉強会、職責に応じたキャリアアップ研修など、人事戦略に添って様々な人材育成企画を立案・実施します。企業のカラーを決めるのは人材であるとも言われ、「社員をどのような人材に育てるか」は企業の将来性にも繋がってきますので、人材育成を重要な経営課題として注力する企業が昨今増えており、人事から教育部門を分離し、業務分担させている企業も多く見られます。
  『労務』は、社員の福利厚生、社会保険関係、勤怠管理や社内規則の策定および改定、非正規雇用者やアルバイトの雇用契約関係など、労働環境の整備を主に担当します。
  
  個々の担当業務は様々ですが、いずれにしても「人」に関わる業務全般、もっと言えば社員の働きやすい環境作りに携わる業務ですから、「人のために動いたり働くことに対して喜びを感じられる」人に向いていると言えます。また、採用面接なども含め人と対話する機会が非常に多くなるため、コミュニケーション能力が高く、ホスピタリティ溢れる人に最適です。

事務職（人事・教育・労務）で働く人々が感じているやりがいには、次のようなものがあります。

• 企業の「カラー」作りができる
  人事・教育担当者は、前述したように企業がその時求めている人物像にマッチした人材を選出したり、既存社員の育成サポートなどを通じて、いわば「企業の未来へ向けての人事戦略」を立案・実行しています。
  企業は、人材あってこそ経営活動を行うことが可能なのであり、その人材の選定と育成業務が企業の将来性や業績を左右すると言っても過言ではありません。
  つまり、人事戦略の遂行とは、とりもなおさず『企業そのものを作り育てている』とも言えるわけです。
  会社の現在と未来に関わるとても重要な業務であると同時に、企業の「カラー」作りに中核となって携わることができる、とてもやりがいの大きな仕事であると言えます。


• 企業全体の「生産性」向上に貢献
  企業のもっとも大切な活動資源のひとつが「人材」、つまり社員です。そのひとりひとりがいかにモチベーションを維持もしくは向上させ、各自の生産性を高められるかということは企業全体の生産性に直接作用する部分であり、そのための適切で快適な環境作りは重要課題なのです。
  そのためには、職場の物理的な環境面（ハード）の充実のみならず、福利厚生の充実や保険の手配、適正な勤怠管理、社内規定の策定や状況に応じての改定・加筆など、社内制度や仕組み（ソフト）の整備はとても重要です。
  人事・教育・労務は、これら制度を策定・運用し、適正に運用していくことで企業全体の生産性を高めるほか、ひいては組織の健全性や社会的信用のアップへと繋げる重要な業務を担っているのです。


• 社内をリードし牽引していく醍醐味
  「現状、自社に不足しているのはどんな人材なのか」、「今後どのような企業カラーを目指しており、そのために求められるのがどんな人材なのか」を綿密に分析して練り上げる人事戦略の立案とは、企業の未来の姿を思い浮かべて設計図を作成するようでもあり、とてもクリエイティビティ溢れる業務です。
  効率化を図って業務改善に取り組んだり、人事的な環境整備を整えることは、常に先を見越して全体をリードしていくことになるので、社内のリーダーシップをとり牽引していく面白みを感じることもできるでしょう。

事務職（人事・教育・労務）として働く上では、次のようなスキルが求められます。 高いコミュニケーション能力と洞察力 一般に、企業の人�