ニュー・オータニの企業研究

今回ご紹介するのは、帝国ホテル、ホテルオークラとともにホテルの御三家といわれることで有名なニューオータニ。

この記事を読んでいる方の中には、ニューオータニへの就職を目指している学生もいらっしゃるかもしれません。面接で問われた時に、「なぜこの会社なのか？」をしっかりと語れるように、この記事では、以下の3つの項目から企業研究を行っていきます。

（1）会社概要　（2）「企業」を知る　（3）「採用情報」を知る

他のライバルとの差を付けるためにも、この記事を読んでしっかりと企業研究をしていきましょう。 ここでは、ニューオータニの経営理念や同じホテル業界に属する競合会社との比較、最近のニュースなどを通じて、「数あるホテル会社の中で、なぜニュー・オータニなのか？」という質問への対策を考えましょう。


ニューオータニについて深く知るために、まずはニューオータニの経営理念を確認しましょう。そこからニューオータニが求める人材が見えてくるはずです。企業が求める人材を知ることで、あなたが何をアピールすべきかが分かります。

ニューオータニの企業理念は、以下の通り。
『新しいホテルスタンダードを、“ニューオータニから世界へ。』
（出典： ニューオータニ「採用情報」 ）

ここから分かるポイントは、「進取」「おもてなしの心」の2点。
ニューオータニは、日本のおもてなしの心を基に常に新しくあり続けることを目指し、新しいホテルスタンダードを発信していきます。求める「人財」は、真のプロフェッショナルを目指し、感性を磨く努力をし続け、チームワークを実践できる人。目標意識が高くおもてなしの心を持ち合せた人を必要としています。

ですから、経営理念に共感した上で、みなさんがアピールすべきなのは以下の3点です。

• これまで目標を持って取り組んだこと、挫折や克服方法について
• サービス業で最も重要だと思うこと、実践の経験について
• チームで取組み成し得たこと、その中での自分の役割について

次に、ホテル業界におけるニューオータニと競合会社と比較してみましょう。
ニューオータニの競合といえば、ホテルオークラが挙げられます。
ニューオータニとホテルオークラはどのように違うのでしょうか。

ニューオータニは、老舗名門ホテルとして知られるホテルニューオータニを直営する会社。直営ホテルには、東京・大阪・幕張の3ホテルがあり、そこでは老舗の伝統を重んじながら新しい取組みが積極的に行われています。例えば、最新の空調技術や熱・紫外線カットのガラスの導入を行うことで、CO2排出をおよそ28％削減に成功。また、ホスピタリティのカスタマイズを目指すため、本館に87室の「エグゼクティブハウス禅」をオープンしました。これらは、ニューオータニが常に新しくあるための取組みであり、チャレンジできること自体を最大の強みとしています。平成25-26年連結売上高は631億円。同年業界シェア＆ランキングで6位となっています。

対してホテルオークラは、ホテルニューオータニとともにホテルの御三家と言われるホテルオークラ東京を運営しています。同グループのホテルはオークラホテルズ＆リゾーツと称され、開業以来ホスピタリティマインドを追求。徹底したブランドの維持と世界に通用する人材育成に力を入れており、他ホテルと紙一重の差をつけることで強みを発揮しています。平成25-26年連結売上高は682億円。同年業界シェア＆ランキングでは、ニュー・オータニを抜き4位となっています。


また、近年の業界トレンドも見ておきましょう。
平成25-26年におけるホテル業界売上高は、業界規模で9,216億円、経常利益は2,509億円。過去の推移によると、平成18年までは増加傾向にあったものの、その後平成23年まで減少の一途を辿ります。この大きな要因となったのは、平成20年以降の世界的な不況や円高に加え、震災による観光客の減少、さらには個人消費の節約志向の定着などが考えられます。
これに歯止めをかけたのが都内観光地の再開発。東京スカイツリーや渋谷ヒカリエといった新名所の誕生により、平成24年には東京を中心とするホテルが回復に転じることになりました。以降、円安による国内消費やビザ緩和による観光客の増加を受け、業界全体が好調を維持。今後は、東京五輪に向けたホテルの開業やリニューアル等が続き、引き続き増加傾向となるとが予想されています。

また、ニュー・オータニの競合他社としては、ホテルオークラ、エイチ・アイ・エス（HIS）、JTB、日本旅行、近畿日本ツーリストが挙げられます。

ここまでニューオータニについての様々な情報を見てきましたが、最後は同社の過去の採用情報を知り、早めの対策準備を行っていきましょう。