インターネットイニシアティブの企業研究

今回ご紹介するのは、インターネット接続、WANサービス、クラウドなどのアウトソーシングサービス、システム構築・運用管理といったシステムインテグレーション、及び総合的なネットワーク・ソリューションサービスの提供で有名なインターネットイニシアティブ。

この記事を読んでいる方の中には、インターネットイニシアティブへの就職を目指している学生もいらっしゃるかもしれません。面接で問われた時に、「なぜこの会社なのか？」をしっかりと語れるように、この記事では、以下の3つの項目から企業研究を行っていきます。

（1）会社概要　（2）「企業」を知る　（3）「採用情報」を知る

他のライバルとの差を付けるためにも、この記事を読んでしっかりと企業研究をしていきましょう。 ここでは、インターネットイニシアティブの経営理念や同じIT業界に属する競合会社との比較、最近のニュースなどを通じて、「数あるIT会社の中で、なぜインターネットイニシアティブなのか？」という質問への対策を考えましょう。


インターネットイニシアティブについて深く知るために、まずはインターネットイニシアティブの経営理念を確認しましょう。そこからインターネットイニシアティブが求める人材が見えてくるはずです。企業が求める人材を知ることで、あなたが何をアピールすべきかが分かります。

インターネットイニシアティブの企業理念は、以下の通り。
『高い品質と信頼性という創業以来の基本方針のもと、お客様に新たな価値と利用形態を提案する革新的なサービスの提供を通じて、ネットワーク社会の発展に貢献』
（インターネットイニシアティブホームページより引用）

ここから分かるポイントは、高い品質と信頼性を基盤に顧客に新たな価値と利用形態の提供。持続的なイノベーションにより新たな産業を創出し、ネットワーク社会の発展に貢献の2点。
つまり、常に信頼性の高い商品やサービスを開発し提供することで、顧客の満足と信頼を獲得し、持続的なイノベーションこそが新たな産業を創出できるのだという強い信念をもって事業を展開することで、積極的に社会の発展に寄与するということです。

ですから、経営理念に共感した上で、みなさんがアピールすべきなのは以下の4点です。

• 社会の動きをキャッチ
• インターネットの未来を開拓
• チームワーク
• 情熱と志

次に、IT業界におけるインターネットイニシアティブと競合会社と比較してみましょう。
インターネットイニシアティブの競合といえば、日本オラクルが挙げられます。
米国オラクル日本法人で、DB管理ソフトで独走し、サン買収でハードまで一貫化、おまけに配当性向40％という日本オラクルと、インターネットイニシアティブとはどのように違うのでしょうか。

日本オラクルの売上高は1,610億5,100万円でインターネットイニシアティブより380億100万円高く、営業利益は470億8,500万円と50億7,500万円のインターネットイニシアティブと比べると420億100万円も大幅に高くなっています。日本オラクルの営業利益率は29.2％、インターネットイニシアティブのそれは4.1％と、25.1％も日本オラクルが高くなっています。言い方を変えれば、日本オラクルの営業利益率はインターネットイニシアティブの約7倍という驚異的な数字になっています。
日本オラクルの平均年収は1,010万円で、658万円のインターネットイニシアティブと比べて、352万円多くなっています。その大きな差は、外資系の給与形態と日本企業のそれとは、大きく異なっているからだと推測されますが、その一方で上記の営業利益率を考えると、業績を反映させたものだと言えないこともないでしょう。

次に、そこで働く社員の立場に立って仕事環境を見た場合、インターネットイニシアティブと日本オラクルの違いはどうなっているのでしょうか。
残業時間はインターネットイニシアティブが月平均58時間なのに対して、日本オラクルは49時間、有給消化率は49.5％のインターネットイニシアティブに対して、日本オラクルは52.8％と少し高くなっています。両社とも有給消化率は約50％と、なかなかいい数字が出ています。
次に、社員の士気、20代の成長環境、人材の長期育成において、インターネットイニシアティブの評価の方が高くなっています。待遇面の満足度は両社あまり変わらず、風通しの良さについては、両社とも高い数字を出しています。
総合的に判断して、インターネットイニシアティブの方がやや優勢かもしれませんが、両社とも、比較的居心地の良い会社のように思われます。


また、近年の業界トレンドも見ておきましょう。
IT業界の平成25-26年の業界規模（主要対象企業128社の売上高計）は6兆30億円となっています。平成17年から20年にかけて増加傾向、平成21年は減少し、平成22年から25年にかけて再び増加しています。
近年の国内景気は円安基調及びアベノミクスの効果もあり回復傾向になっています。リーマンショックや東日本大震災、景気の低迷などで長らくIT投資を先送りしていた企業が、投資を再開する動きが出始めました。これを受け、IT業界の業績も回復基調になり、近年は少しずつ増加傾向に転じています。

国内のIT業界の勢力図を見ますと首位はNTTデータで業界唯一の売上高1兆円を誇り2位の大塚商会にも大きな差をつけています。
また、新日鉄、NEC、伊藤忠など大手企業の子会社として活躍するIT会社が多いのもこの業界の特徴で、大手企業の資本を背景に首位のNTTデータの座を狙っています。
将来的な国内のIT需要は頭打ちとなるだろうとの見方が強く、こうした動向を受け大手各社は海外への進出を模索しています。

また近年の動向としては、データをインターネット上で管理するクラウドコンピューティング（クラウド）や大量のデータを分析して傾向を把握するビッグデータの活用などに注目が集まっています。
クラウドは企業側にとってはコストが安く、非常に便利なツールですが、IT企業サイドから見れば、システム構築の依頼の減少、単価の下落などデメリットを生む要因にもなります。しかしながら、クラウドは安価で利便性の高いツールですので、今後も更なる普及が予想されます。 また、ビッグデータは購買履歴や口コミ、顧客情報、POSデータなどに代表され、企業のマーケティングや商品開発、新規事業の発掘などに生かされます。ビッグデータの活用には関心を集める企業も多い一方、専門家の数が圧倒的に不足しており、これに伴うITサービスの需要も今後増えると予想されます。

ここまでインターネットイニシアティブについての様々な情報を見てきましたが、最後は同社の過去の採用情報を知り、早めの対策準備を行ってい�