数研出版の企業研究

今回ご紹介するのは、「チャート式」参考書で有名な数研出版。

この記事を読んでいる方の中には、数研出版への就職を目指している学生もいらっしゃるかもしれません。面接で問われた時に、「なぜこの会社なのか？」をしっかりと語れるように、この記事では、以下の3つの項目から企業研究を行っていきます。

（1）会社概要　（2）「企業」を知る　（3）「採用情報」を知る

他のライバルとの差を付けるためにも、この記事を読んでしっかりと企業研究をしていきましょう。 ここでは、数研出版の経営理念や同じ出版業界に属する競合会社との比較、最近のニュースなどを通じて、「数ある出版会社の中で、なぜ数研出版なのか？」という質問への対策を考えましょう。


数研出版について深く知るために、まずは数研出版の経営理念を確認しましょう。そこから数研出版が求める人材が見えてくるはずです。企業が求める人材を知ることで、あなたが何をアピールすべきかが分かります。

数研出版の企業理念は、以下の通り。
『常に、内容の充実した商品をお客様に誠意と熱意をもって提供し、少しでも我が国の教育振興に貢献します。』
（数研出版「社是」より引用）

ここから分かるポイントは、「工夫」「楽しさ」「誠意」の3点。
数研出版は、時代に合わせた工夫をして楽しませながら学ばせることを目指しています。創業以来継続しているのは、使う側の論理でつくり、考える力を伸ばすこと。誠意と熱意をもって、充実した商品の提供に努めています。求める人物像は、誇りと熱意を持った人。何事にも前向きに挑戦するという向上心を備えた人を必要としています。

ですから、経営理念に共感した上で、みなさんがアピールすべきなのは以下の3点です。

• 学生時代に行った取組みで誇れること、そこから得たこと
• 困難や挫折に直面した時の克服方法、モチベーションについて
• チームの中での役割、チームで培った協調性について

次に、出版業界における数研出版と競合会社と比較してみましょう。
数研出版の競合といえば、新興出版社啓林館（啓林館）が挙げられます。
数研出版と新興出版社啓林館（啓林館）はどのように違うのでしょうか。

数研出版は、教科書や学習参考書、事典や問題集、ICT教材や一般書籍などを企画・編集・発行する会社です。創業以来90年以上こだわり続けているのは「チャート式」の学習参考書シリーズ。正統派の教科書・参考書づくりを守り続ける、ブレない姿勢を強みとしています。また近年では長年培った知識を活かし、学校向け教育ソフトウェア開発にも積極的。毎年600種以上の教育図書を改定・増刷するなど全国的にも高いシェアを誇り、平成25年12月期売上高を108億円としています。

対して大阪府に本社を置く新興出版社は、創業65年以上にわたり教科書や学習参考書、児童書の出版・販売等を行う会社です。教科書の「啓林館」、問題集の「新興出版」、児童書の「文研出版」の3ブランドを展開し、強みは編集と営業の密な連携による質の高い教科書づくり。数研出版が数学に強いのに対し新興出版社は理数系に強く、教えやすく学びやすいと高評価を得ています。平成26年度売上高は93億円となっています。


また、近年の業界トレンドも見ておきましょう。
平成25～26年における出版業界売上高は1兆0,515億円、経常利益は613億円です。過去の売上高推移は、平成17年から20年まで緩やかながら増加傾向にあり、平成21年に減少に転じます。これは世界的な金融危機に加え、インターネットやモバイル機器の普及による書籍離れが影響したことによるもの。その後平成25年まで再び増加傾向となりますが、書籍・雑誌の販売高においては、平成8年をピークに9年連続の減少傾向となっています。

近年では大手企業を中心に再編の動きが活発化しており、業界の中でも出版以外の事業展開を行う企業が業績を伸ばしている状況。今後はネットとの融合やデジタルメディアを強化するなど、新事業への更なる取組みに期待がかかっています。

ここまで数研出版についての様々な情報を見てきましたが、最後は同社の過去の採用情報を知り、早めの対策準備を行っていきましょう。 選�