平成建設の企業研究

今回ご紹介するのは、大工を自社育成する「内製化」でメディアから注目を集めることで有名な平成建設。

この記事を読んでいる方の中には、平成建設への就職を目指している学生もいらっしゃるかもしれません。面接で問われた時に、「なぜこの会社なのか？」をしっかりと語れるように、この記事では、以下の3つの項目から企業研究を行っていきます。

（1）会社概要　（2）「企業」を知る　（3）「採用情報」を知る

他のライバルとの差を付けるためにも、この記事を読んでしっかりと企業研究をしていきましょう。 ここでは、平成建設の経営理念や同じ建設業界に属する競合会社との比較、最近のニュースなどを通じて、「数ある建設会社の中で、なぜ平成建設なのか？」という質問への対策を考えましょう。


平成建設について深く知るために、まずは平成建設の経営理念を確認しましょう。そこから平成建設が求める人材が見えてくるはずです。企業が求める人材を知ることで、あなたが何をアピールすべきかが分かります。

平成建設の企業理念は、以下の通り。
『平成建設は、「建築工程の内製化」と「伝統技術の継承」に取り組む企業です。私たちのブランドポリシーは、様々な職種が「大工」の技術と精神を継承し、新しいものづくりに挑戦すること。お客様もメンバーの一員ととらえ、共に「新しい建築」に取り組んでいきます。』
（平成建設「HEISEI DAIKU MIND」より引用）

ここから分かるポイントは、「内製化」「技術継承」「新しい建築」の3点。
「建築工程の内製化」とは、外注に頼らず自社にて受注から設計、施工、アフターメンテナンスまで一貫して行う体制のこと。これは平成建設独自の体制であり、建築工程の一括管理が可能になることで顧客と社員双方にメリットが得られる体制です。求める人物像は、常に問題意識を持ち新しい自由な発想で積極的にチャレンジする人。これだけは人に負けないという気持ちがあり、プロとして一流を目指し、平成建設の成長に貢献できる人を必要としています。

ですから、経営理念に共感した上で、みなさんがアピールすべきなのは以下の3点です。

• これまで積極的にチャレンジして達成したこと、そこから得たもの
• 自慢できる自分の強み、人に負けないという信念
• 10年後、20年後のビジョン、将来自分はどうなりたいか

次に、建設業界における平成建設と競合会社と比較してみましょう。
平成建設の競合といえば、工藤建設が挙げられます。
平成建設と工藤建設はどのように違うのでしょうか。

平成建設は、建築事業、リフォーム事業、不動産事業、ソフトウェア開発、コンサルティングを行う会社。賃貸マンションや戸建住宅から、本格和風建築や商業施設など建物全般を手掛けています。強みは平成建設独自のシステムである「内製化」。これは、社内にて大工を育成し現場と社内の情報共有をスムーズにさせるほか、外注コストの軽減や工期短縮を実現し、何より社員である大工自身のスキルが上達しやりがいに繋がるという画期的なシステムです。営業、設計、施工管理、大工、アフターメンテナンスなど全工程を自社で行うことは、業界でも唯一の新しい試みとしてメディアからの注目度も高まっています。平成26年10月期売上高をグループ合計160億円とし、建設業界が不況にある中でも成長を遂げてきました。

対して神奈川県に本社を置く工藤建設は、建設事業、住宅事業、建物管理事業、介護事業を行う会社です。昭和41年の設立以来、賃貸マンションやテラスハウスをはじめ高齢者福祉施設や医療施設等を手掛けており、横浜の「大桟橋」もその一つ。東京・神奈川に多数施設を有し、11の老人ホーム施設「フローレンスケア」ブランドを展開しています。最大の強みはこの介護事業であり、平成26年発表の最新老人ホームランキングでは全国1位を獲得するほど。地域密着型の施設展開を得意とし、平成26年6月期売上高を186億円としています。


また、近年の業界トレンドも見ておきましょう。
平成25年から平成26年の建設業界売上高は15兆1,956億円、経常利益は4,452億円です（対象企業62社合計）。過去の推移は平成17年から20年はで横ばい、その後平成22年まで大幅な減少を記録します。これはマンションをはじめとする民間需要および公共工事の減少に加え、金融引き締めや資材の高騰など様々な要素が重なった結果。民主党への政権交代により、予算が大幅に削減されたことも業績の悪化につながっています。

その後平成23年から25年まで増加に転じていますが、これは主に東日本大震災の復興需要と民間の設備投資が高まった結果。さらにアベノミクスの影響もあり増加傾向となっています。今後の業界にはさらに増収が見込める要素が加わり、その一つが2020年の東京オリンピック。東京都によると、これによる建設業界の経済効果は4,745億円とも言われており、高速や鉄道等のインフラ整備を中心に大幅な増収が見込まれています。

ここまで平成建設についての様々な情報を見てきましたが、最後は同社の過去の採用情報を知り、早めの対策準備を行っていきましょう。 選�