丸善食品工業の企業研究

今回ご紹介するのは、野菜飲料や果実飲料で有名な丸善食品工業。

この記事を読んでいる方の中には、丸善食品工業への就職を目指している学生もいらっしゃるかもしれません。面接で問われた時に、「なぜこの会社なのか？」をしっかりと語れるように、この記事では、以下の3つの項目から企業研究を行っていきます。

（1）会社概要　（2）「企業」を知る　（3）「採用情報」を知る

他のライバルとの差を付けるためにも、この記事を読んでしっかりと企業研究をしていきましょう。 ここでは、丸善食品工業の経営理念や同じ食品業界に属する競合会社との比較、最近のニュースなどを通じて、「数ある食品会社の中で、なぜ丸善食品工業なのか？」という質問への対策を考えましょう。


丸善食品工業について深く知るために、まずは丸善食品工業の経営理念を確認しましょう。そこから丸善食品工業が求める人材が見えてくるはずです。企業が求める人材を知ることで、あなたが何をアピールすべきかが分かります。

丸善食品工業の企業理念は、以下の通り。
『自然の恵みに安心を加え、本物の味をお届けします。』
（丸善食品工業「企業理念」より引用）

ここから分かるポイントは、「安心・安全」「天然素材へのこだわり」「無添加食品への挑戦」の3点。
丸善食品工業は「安全で安心」を原点に商品づくりを行い、からだにやさしい食の提供を通じて消費者の健康づくりに貢献しています。こだわりは原材料とする天然素材。無添加食品の製造に挑戦することで、添加物ありきの加工食品の常識を打ち破ることを目指しています。求める人材は、熱い情熱を持ち感動・感激・感謝できる情感豊かな人。自分の考えを表現・実行し、長期的・総合的・本質的に物事を判断できる人を必要としています。

ですから、経営理念に共感した上で、みなさんがアピールすべきなのは以下の4点です。

• 自ら目標を立て、自己成長のため継続的に行っていること
• これまで最も感動・感激・感謝したこと
• 自分の将来像、そこに至るまでの計画、行動力
• チームで達成したこと、自分の役割、リーダーの経験

次に、食品業界における丸善食品工業と競合会社と比較してみましょう。
丸善食品工業の競合といえば、佐藤食品工業が挙げられます。
丸善食品工業と佐藤食品工業はどのように違うのでしょうか。

丸善食品工業は、開発志向型の総合食品メーカー。自社ブランド「テーブルランド」を手掛けており、各種飲料やトマトケチャップ、なめ茸の瓶詰やレトルト調理食品の開発・生産・販売を行っています。また、OME提携により大手食品メーカーのブランド製品の生産も行い、主な取引先はサントリーホールディングスやアサヒ飲料、カルピスや山崎製パンなど。野菜・果実飲料を主力とし、健康に配慮し安心・安全にこだわった製品開発に努めています。強みとするのは、「品質第一」に基づいた厳しい管理体制。原料調達からパッケージングはもちろん、営業提案、市場調査といった分野までの一貫したサービスの提供を行っています。平成26年3月期売上高を280億円としています。

対して、「サトウの切り餅」で有名な佐藤食品工業は、丸善食品工業と同じく昭和36年設立の食品メーカー。包装餅・包装米飯の製造・販売を手掛けており、原料となる米の品質と独自の製法にこだわった事業を展開しています。主力商品には「サトウの切り餅パリッとスリット」「サトウの鏡餅」「サトウのごはん」などがあり、強みとするのは業界初となる餅の無菌化包装技術。この技術を駆使することで常温10か月間保存可能な無菌化包装米飯の開発も実現させており、近年では豊富なラインナップを取り揃えるなど家庭用備蓄用食料として人気があります。平成27年4月期売上高を281億円としています。


また、近年の業界トレンドも見ておきましょう。
平成25～26年の食品業界売上高は18兆0,388億円、経常利益は1兆3,062億円となっており、売上高純利益率を＋4.2％としています（対象企業126社合計）。過去の推移は平成17年から平成25年まで堅調に推移していますが、この間、継続的な値上げや景気後退により伸び悩んでいるのが現状。平成24年には消費税増税前の駆け込み需要もあり好調となったものの、翌25年の急速な円安基調により、原材料の多くを輸入に頼る業界にとっては厳しい状態が続いています。

このような動向から、近年では原材料の占める割合が高い食品等の値上げ、および価格に変動はないものの内容量を減らす実質的な値上げが加速。また、将来的な少子高齢化や人口減少を見据え、東南アジアをはじめとする海外展開に積極的な企業も増加しています。今後も国内市場縮小への対策として、各社とも需要の高まる海外へ活路を見出すことが予想されています。

ここまで丸善食品工業についての様々な情報を見てきましたが、最後は同社の過去の採用情報を知り、早めの対策準備を行っていきましょう。