ハウス食品の企業研究

今回ご紹介するのは、昭和38年の発売とともに爆発的ヒット商品となった「バーモントカレー」で有名なハウス食品。

この記事を読んでいる方の中には、ハウス食品への就職を目指している学生もいらっしゃるかもしれません。面接で問われた時に、「なぜこの会社なのか？」をしっかりと語れるように、この記事では、以下の3つの項目から企業研究を行っていきます。

（1）会社概要　（2）「企業」を知る　（3）「採用情報」を知る

他のライバルとの差を付けるためにも、この記事を読んでしっかりと企業研究をしていきましょう。 ここでは、ハウス食品の経営理念や同じ食品業界に属する競合会社との比較、最近のニュースなどを通じて、「数ある食品会社の中で、なぜハウス食品なのか？」という質問への対策を考えましょう。


ハウス食品について深く知るために、まずはハウス食品の経営理念を確認しましょう。そこからハウス食品が求める人材が見えてくるはずです。企業が求める人材を知ることで、あなたが何をアピールすべきかが分かります。

ハウス食品の企業理念は、以下の通り。
『食を通じて、家庭の幸せに役立つ』
（ハウス食品「企業理念」より引用）

ここから分かるポイントは、「継続」「挑戦」の2点。
ハウス食品は、企業理念への理解を深め、事業への取り組みに強い意志を持つことを何より大切にしています。やるべきことは、既存商品を磨き積極的に新しいテーマにチャレンジすること。多くの人々に食を通じて「幸せ」を感じてもらうことを役割と考えています。
求める人材像は、「ノボる人」。「ありたい自分の実現に向けて日々努力を重ねることができる人」「今日よりも明日一歩前進できるよう、自らを磨き続けられる人」です。

ですから、経営理念に共感した上で、みなさんがアピールすべきなのは以下の3点です。

• 自己成長のため継続して努力していること、そこから得たもの
• チームで行った取組み、その中での自分の役割、リーダーの経験
• 困難や挫折の経験、それを乗り越え達成したこと、その克服方法

次に、食品業界におけるハウス食品と競合会社と比較してみましょう。
ハウス食品の競合といえば、丸大食品が挙げられます。
ハウス食品と丸大食品はどのように違うのでしょうか。

ハウス食品は、2013年に創業100周年を迎えた老舗の食品メーカー。カレーやスパイスの香辛食品をはじめ、加工食品、調理済食品、スナック類、デザート、業務用食品などを手掛けています。創業当初より斬新な広告宣伝を行っており、1928年には業界初の「ハウスカレー実演宣伝販売」を実施し、その後もパッケージをかたどった「宣伝カー」を走らせるなど宣伝活動で売上増に大きく貢献。1963年に誕生した「バーモントカレー」は発売とともに爆発的ヒットを記録し、その後も時代とともに数々のヒット商品を発売しています。カレー・シチュー・レトルト分野で国内トップクラスである強みを活かし、近年では中国でバーモントカレーを発売するなど国際市場にも挑戦。平成27年3月期売上高は、連結2,314億円、単独136億円となっています。

対する丸大食品は、2013年に創業55周年を迎えた食品メーカー。ハム・ソーセージ事業、調理加工食品事業、食肉事業を展開しており、「燻製屋熟成ウインナー」や「本焼工房焼豚」、「うす塩シリーズ」など数々のヒット商品を生み出しています。このハム・ソーセージ事業ではギフト商品も有名で、「丸大の冬ギフト」は定番ギフトの一つ。ハム以外にも遊び心とおいしさを兼ね備えた多彩なラインナップがあり、レトルトカレーやピザ、デザートなども手掛けています。近年ではハウス食品と同様、アジアを中心とする海外展開に積極的な姿勢を見せており、システムの更なるスリム化、シンプル化にも意欲的。平成27年3月期売上高は、連結2,223億円、単独1,578億円となっています。


また、近年の業界トレンドも見ておきましょう。
平成25～26年の食品業界売上高は18兆0,388億円、経常利益は1兆3,062億円です（対象企業126社合計）。過去の推移は、平成17年から25年にかけ若干の増加傾向にあり堅調に推移。しかしながらこの間、平成20年の世界的な景気後退に加え、翌年には消費者の購買意欲がより一層低下し業績の伸び悩みが見られました。また平成24年には景気の回復基調とともに増加するものの、平成25年には急速な円安基調となり逆風に。このような動向により、値上げもしくは実質的値上げを行うメーカーが相次ぐことになります。そこで、この低迷を打開するため大手各社が加速させているのが海外展開。東南アジアをはじめ海外に生産拠点を設立する企業が増加し、今後予想される国内需要の更なる減少を見越した動きが活発化することが予想されています。

ここまでハウス食品についての様々な情報を見てきましたが、最後は同社の過去の採用情報を知り、早めの対策準備を行っていきましょう。 �