東ソーの企業研究

今回ご紹介するのは、東京ドーム65個分というアジア最大級の生産拠点で有名な東ソー。

この記事を読んでいる方の中には、東ソーへの就職を目指している学生もいらっしゃるかもしれません。面接で問われた時に、「なぜこの会社なのか？」をしっかりと語れるように、この記事では、以下の3つの項目から企業研究を行っていきます。

（1）会社概要　（2）「企業」を知る　（3）「採用情報」を知る

他のライバルとの差を付けるためにも、この記事を読んでしっかりと企業研究をしていきましょう。 ここでは、東ソーの経営理念や同じ化学業界に属する競合会社との比較、最近のニュースなどを通じて、「数ある化学会社の中で、なぜ東ソーなのか？」という質問への対策を考えましょう。


東ソーについて深く知るために、まずは東ソーの経営理念を確認しましょう。そこから東ソーが求める人材が見えてくるはずです。企業が求める人材を知ることで、あなたが何をアピールすべきかが分かります。

東ソーの企業理念は、以下の通り。
『私たちの東ソーは、化学の革新を通して、幸せを実現し、社会に貢献する。』
（東ソー「会社理念」より引用）

ここから分かるポイントは、「技術力の向上」「先駆的な研究開発」の2点。
東ソーは、絶えず技術力を向上させ優位な商品を生み出し、先駆的な研究開発により常に未踏領域に挑戦しています。「TOSOH SPIRIT」として掲げるのは、「挑戦する意欲」「冷たい状況認識」「熱い対応」「持続する意志」「協力と感謝」の5つ。世界に経営資源を求め、世界に市場を創造することを目指しています。
求める人材像は、「妥協を許さず、真理をとことん追求する人」「物事を主体的にとらえ、周りを巻き込んでいく熱いエネルギーを持った人」「自らチャンスを掴みに行く、チャレンジ精神溢れる人」です。

ですから、経営理念に共感した上で、みなさんがアピールすべきなのは以下の3点です。

• 学生時代に頑張って達成した自慢できること、そこから得たもの
• 自らを高めるために継続して行っていること
• チームで行った取組み、その中での役割、リーダーの経験

次に、化学業界における東ソーと競合会社と比較してみましょう。
東ソーの競合といえば、日東電工が挙げられます。
東ソーと日東電工はどのように違うのでしょうか。

東ソーは、クロル・アルカリ事業、石油化学事業、機能商品事業を中核とする総合化学メーカー。苛性ソーダや塩ビ、セメントやウレタン、エチレンやポリエチレンなどを扱い、エチレンアミンではアジアNo.1の生産力を誇っています。強みとするのは、少数精鋭主義で市場優位性の高い製品を生み出す技術力と開発力。加えて日本最大級の敷地面積を有する山口県の南陽事業所も大きな強みであり、大型タンカーが接岸可能な港湾設備や総出力829,000kwの自家発電設備などを配備。東京ドーム約65個分に相当する広大な敷地にて、他社にはない強力なインフラを活かした製品づくりを可能としています。平成26年3月期連結売上高は7,722億円、平成27年3月期は8,096億円となっています。

対して東ソーより古く1918年設立の日東電工は、「粘着」「塗工」「高分子機能制御」「高分子分析・評価技術」の4技術をベースに、自動車や医療衛生、環境関連や建築など幅広い分野に製品を提供する総合機能性部材メーカー。これまで約13,500点もの製品を世界に向け提供しており、その中には海水から淡水を作る「逆浸透膜」や多機能シートフィルム、世界トップクラスのシェアを誇る「液晶用光学フィルム」などがあります。これらに代表されるように、強みは未知の分野の製品開発に挑戦し新製品を生み出し続ける技術力。独創分野を見つけ出し、優位性の高い新製品を市場に送り込む挑戦的な戦略に定評があります。平成26年3月期連結売上高は7,495億円、平成27年は8,252億円となっています。


また、近年の業界トレンドも見ておきましょう。
平成25～26年の化学業界売上高は27兆1,457億円、経常利益は2兆0,216億円です（対象企業193社合計）。過去の推移は平成17年から19年まで増加傾向にあり、主にアジア市場の需要拡大により好調を維持しています。しかしながら平成19年から21年までは、原油価格の高騰や石油化学事業の不況により減少傾向に。その影響から平成22年から24年まで横ばいとなり、平成25年には世界景気の回復とともに再び増加に転じています。
近年の業界では、再編やプラントの停止、不採算事業の統廃合といった動きが目立つようになり、平成25年に増加に転じたものの依然として厳しい状況であることが伺えます。今後もこのような経営体質の改善は加速する見込みであり、将来的に不透明な状況が続くものとされています。

ここまで東ソーについての様々な情報を見てきましたが、最後は同社の過去の採用情報を知り、早めの対策準備を行っていきましょう。 選考�