アース製薬の企業研究

今回ご紹介するのは、「アースジェット」などの殺虫剤で有名なアース製薬。

この記事を読んでいる方の中には、アース製薬への就職を目指している学生もいらっしゃるかもしれません。面接で問われた時に、「なぜこの会社なのか？」をしっかりと語れるように、この記事では、以下の3つの項目から企業研究を行っていきます。

（1）会社概要　（2）「企業」を知る　（3）「採用情報」を知る

他のライバルとの差を付けるためにも、この記事を読んでしっかりと企業研究をしていきましょう。 ここでは、アース製薬の経営理念や同じ化学業界に属する競合会社との比較、最近のニュースなどを通じて、「数ある化学会社の中で、なぜアース製薬なのか？」という質問への対策を考えましょう。


アース製薬について深く知るために、まずはアース製薬の経営理念を確認しましょう。そこからアース製薬が求める人材が見えてくるはずです。企業が求める人材を知ることで、あなたが何をアピールすべきかが分かります。

アース製薬の企業理念は、以下の通り。
『ベストクオリティで世界と共生』
（アース製薬「基本理念」より引用）

ここから分かるポイントは、「安全・安心・快適」「お客さま目線」の2点。
アース製薬は創業以来「ベストクオリティで世界と共生」という基本理念のもと、暮らしに根ざした製品を提供し安全・安心・快適な生活空間を支えています。今後も「価値ある企業」を目指し、「お客さま目線」でより良い製品・サービスの提供、信頼・満足の獲得に努めていきます。求める人材像は、コミュニケーション能力と協調性を備えた人。困難を乗り越える強い意志を持ち、自分の考えを論理的に表現できる人を必要としています。

ですから、経営理念に共感した上で、みなさんがアピールすべきなのは以下の3点です。

• 学生時代に頑張ったこと、そこから得たもの
• チームの中での自分の役割、リーダーの経験
• 困難や挫折の経験、克服して達成したこと、その克服方法

次に、化学業界におけるアース製薬と競合会社と比較してみましょう。
アース製薬の競合といえば、小林製薬が挙げられます。
アース製薬と小林製薬はどのように違うのでしょうか。

アース製薬は、医薬品、医薬部外品、医療用具、家庭用品などの製造販売並びに輸出入を行う会社。家庭用殺虫剤・園芸用殺虫剤・オーラルケア・入浴剤・芳香剤といった、衛星薬品や日用品を手掛けています。主な商品はアースレッドやアース渦巻香、モンダミンやバスロマン、アクアフレッシュ、ミューズなど様々あり、中でも医薬品殺虫剤の「アースレッド」シリーズは、その高い効果と火を使わない安全性でトップシェアを誇るほど。このような「どこにもない製品」を生み出す「製品開発」に加え、厳格な「生産管理」、提案型営業の「営業戦略」、世界70か国以上での販売実績を誇る「グローバル戦略」の4つの機能を強みとしています。近年では新興国の市場開拓にも積極的。平成27年12月期売上高を、連結1,597億円としています。

対して大正8年設立の小林製薬は、医薬品、医薬部外品、芳香剤、衛生材料などの製造販売を行う会社。「医薬・食品・口腔衛生・衛生雑貨・芳香消臭剤・家庭雑貨・カイロ」の7製品カテゴリー、150以上のブランドを展開しています。新製品の発売は年間20～30品目に及び、主な商品はアイボンやアットノン、アンメルツやタフデント、ブルーレットや熱さまシート等々。代表的な「消臭元」「ブルーレット」「アイボン」「熱さまシート」を含め、各市場でトップシェアを誇る数多くの製品を保有する強みがあります。近年では海外事業拡大にも注力しており、米国や中国、東南アジアにて「カイロ・額用冷却シート・OCT医薬品・芳香消臭剤・めがねクリーナー・口腔衛生品」の6分野を展開。平成27年3月期売上高を、連結1,283億円としています。


また、近年の業界トレンドも見ておきましょう。
平成25～26年の化学業界売上高は27兆1,457億円、経常利益は2兆0,216億円です（対象企業193社合計）。過去の推移は平成17年から19年まで増加傾向となり、この間は主にアジア市場の需要拡大が業界を牽引しています。その後は原油価格の高騰や金融危機の影響を受け、平成20年、21年と減少に転じます。平成22年には回復するものの、世界的な需要の減少や石油化学分野の業績悪化を受け平成24年まで横ばいに推移。平成25年には世界景気の回復に伴い増加に転じますが、いまだ先行きは不透明な状況となっています。

このような動向を受け、近年の業界では不採算事業の統廃合や設備過剰となるプラントの停止が積極的に行われており、収益の改善を試みる動きが活発化しています。加えて今後も継続される見込みとされる企業買収も加速しており、経営体質の改善が進められている状況です。

ここまでアース製薬についての様々な情報を見てきましたが、最後は同社の過去の採用情報を知り、早めの対策準備を行っていきましょう。 �