ロクシタンジャポンの企業研究

今回ご紹介するのは、全身のケアに使える保湿クリーム「シアバター」で有名なロクシタンジャポン。

この記事を読んでいる方の中には、ロクシタンジャポンへの就職を目指している学生もいらっしゃるかもしれません。面接で問われた時に、「なぜこの会社なのか？」をしっかりと語れるように、この記事では、以下の3つの項目から企業研究を行っていきます。

（1）会社概要　（2）「企業」を知る　（3）「採用情報」を知る

他のライバルとの差を付けるためにも、この記事を読んでしっかりと企業研究をしていきましょう。 ここでは、ロクシタンジャポンの経営理念や同じ化粧品業界に属する競合会社との比較、最近のニュースなどを通じて、「数ある化粧品会社の中で、なぜロクシタンジャポンなのか？」という質問への対策を考えましょう。


ロクシタンジャポンについて深く知るために、まずはロクシタンジャポンの経営理念を確認しましょう。そこからロクシタンジャポンが求める人材が見えてくるはずです。企業が求める人材を知ることで、あなたが何をアピールすべきかが分かります。

ロクシタンジャポンの企業理念は、以下の通り。
『ロクシタンはオーセンティシティ（信憑性）、リスペクト（尊敬）、センソリアリティ（感覚）というシンプルな価値観を大切にしています。』
（「ロクシタンの信念」より引用）

ここから分かるポイントは、「守る」「伝承する」の2点。
ロクシタンが大切にしているのは、信憑性、尊敬、感覚という3つの価値観。プロヴァンスの豊かな色彩や香り、美しい自然風土に育まれた伝統を大切にしたライフスタイルを、製品を通して世界の人に伝えるため、この3つをかけがえのない信念としています。そして「守ること」「後世へ伝承すること」という2つの願いをもとに活動し、この願いこそがロクシタンブランドに生命力と意味、目的を与えています。
ロクシタンジャパンが求める人材像は、「仲間とともに自己成長を目指したい」という意欲溢れる人。一人ひとりが目標を持って取り組み、全員が一丸となって目標を達成する、というロクシタンが目指す姿に共感し、会社の成長と共に仲間と共に自分自身の成長を目指したいと考える人を必要としています。

ですから、経営理念に共感した上で、みなさんがアピールすべきなのは以下の4点です。

• 自分の将来像、それに向け継続して努力していること
• 学生時代に最も頑張ったこと、そこから得た自分の強み
• 失敗、挫折、困難を乗り越え達成した経験、その克服方法
• チームで頑張ったこと、その中での自分の役割、リーダーの経験

次に、化粧品業界におけるロクシタンジャポンの立ち位置を見ていきましょう。
今回は、業界の中でも自然化粧品の先駆けであるアジュバンコスメジャパンと比較することで、ロクシタンジャポンへの理解を深めていきます。

はじめに1990年創業のアジュバンコスメジャパンは、美容室やエステティックサロン向けに独自開発のスキンケア・ヘアケア商品を販売する企業。業界に先駆け皮膚科医師と共同で自然派化粧品の研究開発を手掛けており、カウンセリングの技法提供やコンサルティング、運営サポートも行っています。
アジュバンコスメジャパンが拘るのは、人間が本来持つ自然治癒力に着目した安心・安全な化粧品の企画・開発・販売。また「価値あるものを正しく提供したい」という信念に基づき、美容のプロフェッショナルによるカウンセリング販売を行っています。そのため全国規模の店舗展開もないためロクシタンのような知名度はありませんが、これら直接的なコンサルティング営業手法により、サロン経営や美容業界の繁栄にも積極的に貢献しています。2016年3月期売上高を、単体43億円、連結44億円としています。

そしてロクシタンジャポンは、世界90カ国以上で展開するロクシタングループの一員。南仏プロヴァンスのライフスタイルを提案するコスメティックブランド「ロクシタン」を展開し、日本における外資系自然派化粧品ブランドでは国内トップクラスを誇っています。手掛ける商品は幅広く、スキンケア、フレグランス、ボディケア、バス製品、ホームフレグランス等。添加物や着色料は使わず伝統的な製法、環境に配慮したものづくりに拘りを持ち、すべて植物由来、植物療法やアロマテラピーの理念に基づいて作られています。
現在、主要都市の路面店や百貨店、ショッピングモール等に構える店舗は100店舗以上となり、加えて公式オンラインショップの運営や、新聞広告・ダイレクトメールを通じた通信販売も手掛けています。さらにホテルの客室アメニティや国内線の機内販売といったホールセール事業も展開し、渋谷・池袋・新宿ではカフェも運営。世界基準の接客力を身に着けた優れたスタッフには、プロヴァンスでの研修の機会が設けられています。
このように、ロクシタンは業界の中でも圧倒的な規模で事業を展開し、その知名度、確かな商品、人気の高さから確固たる地位を築いていることがわかります。

また、近年の業界トレンドも見ておきましょう。
平成25～26年の化粧品業界は、売上高2兆0,097億円、経常利益2,546億円、売上高純利益率＋4.6％となっています（対象企業18社合計）。過去の推移は平成17年から20年まで増加傾向にあり、平成21年には減少に転じ、平成24年まで横ばいとなります。この間、長らく続いた不況の影響により消費者は低価格かつ高機能を求める傾向になり、加えて国内需要もすでに頭打ち状態となっていました。その後、景気の回復基調による消費マインドの改善、消費税増税前の駆け込み需要が影響し、平成25年に再び増加に転じています。
近年の業界では富士フィルムの「アスタリフト」に見られるような異業種からの参入が相次いでおり、味の素やサントリー、第一三共や江崎グリコも参入。これにより業界では競争が激化し、さらにインターネットの口コミサイトの普及により消費者の目も厳しくなっています。このような動向に加え、将来的には少子高齢化により国内需要は減少する見通し。業界では海外進出が目立つようになり、今後も更に加速することが予想されています。

ここまでロクシタンジャポンについての様々な情報を見てきましたが、最後は同社の過去の採用情報を知り、早めの対策準備を行っていきましょう�