アマゾンジャパンの企業研究（事業・成長戦略）

今回ご紹介するのは、ECサイト界で世界トップクラスのシェアを誇り、近年はクラウドサービスでも高い存在感を示す「アマゾンジャパン」です。

◆ TOPIC
• 米国での高シェアが世界シェア上位を保つ鍵に
• 高い顧客満足度を保つ取り組みが成長の秘訣！
• クラウドサービスや新技術にも要注目！

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ECサイトとして世界トップクラスの実績を誇るアマゾン。日本市場を担っているアマゾンジャパンでは、書籍に特に強みがあり、1億種類を超える和書、洋書を取り揃えるほか、直販だけでなく出店者を募って販売ができる「モール型」（アマゾンマーケットプレイス）の手法の効果もあり売り上げを伸ばし続けています。

日本市場では2位の楽天を抑えてトップシェア。2016年12月期決算では約1.1兆円にまで売り上げを伸ばしています。また、ECサイト市場全体はまだまだ成長の見込みがあります。その背景にあるのはスマートフォンからの注文の増加です。時間・場所を問わず注文が可能なことに加え、ユーザー側もネット決済に慣れてきたことにより、ECサイトの利用率が高まっていくことが予想されています。

また、世界市場では中国のアリババに次ぐ2位につけています。実はどちらも本社のある国内市場（アマゾンの場合米国）が海外市場よりも強いことが特徴。しかしこの点において、近年変化が見られつつあります。アマゾンはモール型の「アマゾンマーケットプレイス」で国内でのシェアを伸ばす一方で、アリババは国内の競合の急成長などでシェアを落としています。今後もこのような変化に目を向けて、業界理解をすることが必要です。

また、アマゾンジャパンの競合他社としては、スタートトゥデイ、ヨドバシカメラ、千趣会、ファーストリテイリング が挙げられます。 次にアマゾンが高いシェアを保つために行っている施策を理解しましょう。

アマゾンは「地球上で最もお客様を大切にする企業」と自らを称するほど、顧客満足度の向上に力を入れる企業です。この言葉の通り、さまざまなサービスで顧客を魅了し、ヘビーユーザーを増やしてきたことが今日のシェアの高さにつながっています。

有料会員「アマゾンプライム」のサービスは、その代表的な手法と言えます。プライム会員限定での1時間以内の無料配送、動画や音楽配信、音声注文など新しいサービスを次々に打ち出すことで顧客の支持を獲得。本社のあるアメリカでは、なんと7,000万人に及ぶプライム会員がおり、売り上げにも大きな影響力があるのだそうです。

このように、高い顧客満足度を保つことでユーザーを囲い込み、長い間サービスを利用してもらえるようにするアマゾンの取り組みに、引き続き注目してみましょう。

アマゾンでは収益の柱となっているECサイト以外にも注目すべき事業があります。 その1つがクラウドサービスです。企業向けクラウドサービ�