SMBC信託銀行の戦略・強み・弱み・競合他社情報│企業研究記事

三井住友フィナンシャルグループの信託銀行として、豊富な外貨建て運用商品や世界中で使えるバンキングカードなど、充実した外貨商品、外為サービスに加え、プライベートバンキングサービス、信託機能、不動産機能を活用した各種ソリューションを提供。外貨取引の強みがあり、外貨預金残高では国内トップクラスという金融業界のSMBC信託銀行に関して、戦略・強み・弱み・競合他社について就職活動の観点から企業研究しました。

下記４つのトピックに分けてご紹介します。

◆ TOPIC
• 成長著しい資産運用業界。2020年には全世界で100兆米ドル超えに
• 国内最大級の金融グループで外資系の強みを持つSMBC信託銀行
• 社会的な貢献と共にグローバルを目指すSMBC信託銀行の取り組み
• SMBC信託銀行の戦略・強み・弱み・競合他社のまとめ

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信託銀行は通常の銀行業務に加え、金銭や有価証券などの信託業務、そこで必要となる資産運用、さらに不動産仲介や証券代行、相続関連など併営業務から成っています。特に資産運用に関して秀でる信託銀行は、企業年金や金融・事業法人などを顧客に抱え、企業年金向けの運用残高シェアでは過半を占めるほど。

資産運用業界は、金融の中でも成長が期待される分野の1つとされており、「貯蓄から投資へ」と、預貯金から投資信託などのリスクある金融商品へのシフトが見込まれていたもののいまだ実現していません。

金融庁は、国民の資産形成を促進する環境作りを整えており、「フィデューシャリー・デューティー」（顧客本位の業務運営）への取り組みを金融機関に促したり、個人型確定拠出年金（iDeCo）や積み立てNISAなど税優遇制度の拡充も進めているとか。

貯蓄からのシフトが進めば、投資信託などの資産運用規模がさらに拡大することは間違いないでしょう。

これは世界的な傾向でもあり、PwC（プライスウォーターハウスクーパース株式会社）の「アセットマネジメント2020資産運用業界の展望」の予測によると、世界の運用資産残高（Assets Under Management - AuM）は今後も増加を続け、2012年に63.9兆米ドルだったものが、2020年には101.7兆米ドルに達し、年複利成長率は6％に達すると見込んでいるようです。

(出典：： アセットマネジメント2020資産運用業界の展望 )

平成25年 10月、前身のソシエテジェネラル信託銀行よりプライベートバンキング業務を引き継ぎ、三井住友フィナンシャルグループの一員となったＳＭＢＣ信託銀行。三井住友フィナンシャルグループの組織力と情報力が大きな強みとなっています。

同行は3つの部門、「個人金融部門」「プロダクト部門」「ホールセール部門」で事業を展開。中でも個人金融部門は、平成 27年11月にシティバンク銀行のリテールバンク事業を新ブラ ンド「PRESTIA（プレスティア）」として統合し、豊富な外貨建運用商品や世界中で使えるバンキングカードなど、外資系金融機関が持つグローバルでプレミアムな金融商品やサービスが同行の強みの1つとなっています。

平成28年度の財務状況を見てみると、外貨預金残高は、定期預金キャンペーンや為替手数料タイムセールなどの取り組み強化のほか、外貨建の投資信託に資金がシフトしたことなどから好調に推移。一方、円預金残高が伸び、前年度末比942億円増加して24,678億円となりました。国内トップクラスの外貨預金残高を有し、「外貨の老舗」としてのポジションを確固たるものとしていることがうかがえます。

(出典： ＳＭＢＣ信託銀行ディスクロージャー2017 )

また、SMBC信託銀行の競合他社としては、野村信託銀行、三井住友信託銀行や三菱UFJ信託銀行が挙げられます。

SMBC信託銀行は三井住友フィナンシャルグループの信託銀行として、同グループ戦略の下で経営を行っています。同グループは、三井住友銀行をはじ