ユニ・チャームの企業研究

今回ご紹介するのは、日本はもちろん、タイやインドネシアなどのアジア各国で商品シェアNo.1を獲得。おむつの「ムーニー」や生理用ナプキン「ソフィ」などの生活消費財で有名なユニ・チャームです。

この記事を読んでいる方の中には、ユニ・チャームへの就職を目指している学生もいらっしゃるかもしれません。面接で問われた時に、「なぜこの会社なのか？」をしっかりと語れるように、この記事では、以下の3つの項目から企業研究を行っていきます。

（1）会社概要　（2）「企業」を知る　（3）「採用情報」を知る<br>
他のライバルとの差を付けるためにも、この記事を読んでしっかりと企業研究をしていきましょう。 ここでは、ユニ・チャームの経営理念や同じ家庭用品業界に属する競合会社との比較、最近のニュースなどを通じて、「数ある家庭用品会社の中で、なぜユニ・チャームなのか？」という質問への対策を考えましょう。

ユニ・チャームについて深く知るために、まずはユニ・チャームの経営理念を確認しましょう。そこからユニ・チャームが求める人材が見えてくるはずです。企業が求める人材を知ることで、あなたが何をアピールすべきかが分かります。

ユニ・チャームの企業理念は、以下の通り。
1. 我が社は、市場と顧客に対し、常に第一級の商品とサービスを創造し、日本及び海外市場に広く提供することによって、人類の豊かな生活の実現に寄与する。
1. 我が社は、企業の成長発展、社員の幸福、及び社会的責任の達成を一元化する正しい企業経営の推進に努める。
1. 我が社は、自主独立の精神を重んずると共に、五大精神の高揚に努め、誠実と和協を旨として、全社員協働の実をあげる。
（出典： ユニ・チャーム　企業理念 ）

ここから分かるポイントは、世界に向けて、クオリティの高い商品とサービスを提供し、人々の豊かな生活の実現に貢献しようという志です。 そのために、「創造と革新」「オーナーシップ」「チャレンジャーシップ」「リーダーシップ」「フェアプレイ」といった五代精神を大切にしています。

ですから、みなさんがアピールすべきこととして、以下の4点が考えられるでしょう。
・ユニ・チャームを通して世界に成し遂げたいこと
・既存の状況に満足せずに、新たな領域にチャレンジした経験
・グローバルマーケットで活かせるあなたの個性や経験
・リーダーシップを発揮し、チームと共に成長した経験


次に、家庭用品業界におけるユニ・チャームと競合会社と比較してみましょう。
今回は、ライオン株式会社(LION)と比較してみたいと思います。両社の間には、どのような違いがあるのでしょうか。

はじめに事業内容を見ていきましょう。
ユニ・チャームは、紙おむつなどのベビーケア関連製品、生理用ナプキンなどのフェミニンケア関連製品、ペットケア関連製品等の製造・販売を主な事業として展開。国内市場の成熟化に早くから備えており、成長が見込めるアジアを重点市場として、積極的に海外展開を進めてきたことが大きな強みとなっています。
同社がアジア主要参入各国で圧倒的なトップシェアを獲得し、高い成長を続けている背景には、赤ちゃんからお年寄り、ペットと幅広い事業分野を持っていること加え、市場のニーズによって各事業分野の製品を適切な時期に投入し、人口動態の変化に影響を受けずに安定的な売上を得られるような、確固たる独自のビジネスを構築していることが挙げられるでしょう。
そんな同社が、さらなるグローバル化に向けて求めているのは、ユニ・チャームのDNA、企業文化、戦略を開発し、実行できる人材です。

対するライオンは、「清潔」「健康」「快適」「環境」という研究分野のキーコンセプトを活かし、日用品分野（「システマ」「クリニカ」「キレイキレイ」「トップ」「ソフラン」「チャーミー」「ルック」など）をはじめ、OTC医薬品や機能性食品という３つの根源的な要素に基づく事業領域を中心に、「ペット事業」、「特販事業」や「化学品事業」、ホテルやレストランの厨房に向け「業務用洗浄剤事業」など幅広い事業を展開しています。
ユニ・チャームと同じく早期に海外に進出していますが、現地有力企業との合弁会社を設立して事業展開を行っていること点が異なっていることに加え、各国の生活文化に合わせた製品開発、マネジメントを含むローカライゼーションを図ってきたことが同社の特徴のひとつと言えるでしょう。
同社は現在、長い歴史を背景に、これからのライオンをつくらなければならない「時」に直面しており、変革の実践に向けて果敢にチャレンジできる人材を求めています。

次に、財務状況を見ていきましょう。
平成27年12月期の連続売上高は、ユニ・チャームが7,387億700万円であるのに対し、ライオンは3,786億5,900万円。一方で営業利益は、ユニ・チャームが799億3,400万円のところ、163億7,400万円で、売上高、営業利益ともにユニ・チャームが大きく上回る結果に。
ユニ・チャームは、売上高は14期連続、営業利益は9期連続で実質過去最高を更新しています。
ユニ・チャームが発表した第9次中期経営計画・長期ビジョン「G20計画」によると、平成32年に連結売上高目標1.6兆円、売上高年平均成長率15％、営業利益率15％、ROE15％の達成を目標にしており、そのゴールに向けた平成30年12月期では売上高1兆円の達成を目指していますが、当会計年度の売上高を見る限り目標達成も近いと見ることができそうです。

また、近年の業界トレンドも見ておきましょう。
ユニ・チャームを取り巻く事業環境は、アジア地域などの新興国において、所得水準の向上を背景に生理用品やベビー用紙おむつの需要が増加。今後も引き続き、新興国の人口増加が予測される新興国、アフリカや南米などでも市場拡大が見込まれています。
一方で先進国やアジアの一部の国々では、高齢化の進展により、大人用排泄ケア用品やペットケア用品の需要増加が見込まれています。特にペットケア用品市場は世界的に拡大傾向にあり、中長期的な視点では、パーソナルケア用品と同じ程度の規模まで成長することが期待されています。

また、ユニ・チャームの競合他社としては、 P&G 、花王、ライオン株式会社(LION)が挙げられます。

��こまでユニ・チャームについての様々な情報を見てきましたが、最後は同社の過去の採用情報を知り、早めの対策準備を行っていきましょう。 �