北海道電力の企業研究

今回ご紹介するのは、北海道を営業地域とする電力会社、北海道電力。

この記事を読んでいる方の中には、北海道電力への就職を目指している学生もいらっしゃるかもしれません。
面接で問われた時に、「なぜこの会社なのか？」をしっかりと語れるように、この記事では、以下の3つの項目から企業研究を行っていきます。

（1）会社概要　（2）「企業」を知る　（3）「採用情報」を知る

他のライバルとの差を付けるためにも、この記事を読んでしっかりと企業研究をしていきましょう。 ここでは、北海道電力の経営理念や同じ電力業界に属する競合会社との比較、最近のニュースなどを通じて、「数ある電力会社の中で、なぜ北海道電力なのか？」という質問への対策を考えましょう。

北海道電力について深く知るために、まずは北海道電力の経営理念を確認しましょう。そこから北海道電力が求める人材が見えてくるはずです。企業が求める人材を知ることで、あなたが何をアピールすべきかが分かります。

【経営理念（ホームページより引用）】
「ほくでんグループ」は、「人間尊重」「地域への寄与」「効率的経営」の経営理念のもと、「地域社会の持続的発展なくしてほくでんグループの発展はない」と認識し、社会の一員としての責務を確実に果たすとともに、電気を中核とする商品・サービスを提供することを通じて、社会経済の発展と文化の創造に寄与します。
ほくでんグループ一体となった経営体制のもと、透明かつ公正な事業活動に取り組むことによって、社会の信頼を確保し、企業価値の向上を図ります。

ここから分かるポイントは、「協調性」「おもいやり」「効率性」の3点。同僚社員はもちろんのこと、お客様の想いを聞き出す協調性。お客様を第一に考え、どんな要望も真摯に受け止め、対応に全力を尽くすおもいやり。目標を掲げ、いかに効率よく実現するかを常に追求する効率性。相手の想いを的確に聞き出し、そのために全力を尽くし、効率性を大事にできる人材を、北海道電力は求めているのです。

ですから、経営理念に共感した上で、みなさんがアピールすべきなのは以下の3点です。
・個人としてどのような協調性のある行動をしたか
・相手のためにどのような自分なりの行動をしたか
・目標のためにどのような効率性を追求した行動をしたか

次に、電力業界の中で北海道電力と競合会社とを比較してみましょう。
今回は、売上高がほぼ同じである四国電力と比較してみたいと思います。
電力業界は現在、売上高で比較すると9位が四国電力（6540億円）で、8位が北海道電力（7241億円）となっています。売上高の伸び率に着目すると、北海道電力は前年比4.5％増で、四国電力が前年比1.6％減となっており、北海道電力の方が売上を伸ばしてきているということがわかります。
次に平均年収で比較すると、北海道電力が674万円で、9位が四国電力が698万円となっています。
ただ、ここ数年の北海道電力の売上の伸びは大きいものがあります。以前は四国電力の方が売り上げが高かったため、現在は四国電力の方が年収が高くなっていますが、将来的には北海道電力の年収が四国電力を上回るようになるのではないでしょうか。
両者の事業内容は、同じ電力会社ですから違いはありませんが、今後の展望については法華同電力は、泊発電所の再稼働によって安定した電力供給および電気料金の値下げを目指していますが、四国電力では海外に技術コンサルティング事業を拡げて事業を拡大する計画を立てています。

また、近年の業界トレンドも見ておきましょう。
今日の電力業界は、LNG（液化天然ガス）火力発電と石炭・石油火力発電が発電量として全体の90％を占めています。これは震災前の2010年に全体の30％を占めていた原子力発電がほぼなくなったことに起因します。
しかし、火力発電は燃料費が高くかかります。そのため燃料費全体では震災前の約3.6兆円から7.0兆円（現在）まで上昇しています。そのためどの電力会社でも値上げを実施している状況ですが、2016年の電力の小売り全面自由化を受けて、今まで電力会社を選べなかった消費者に選択肢が生まれる事で、安易な値上げをしにくくなっています。また、発送電分離が進み、送配電事業者には安さと共に安心や安定供給を求められるようになる事が考えられます。

北海道電力では、福島第一原子力発電所事故を受けて、停止している泊原子力発電所の再稼働を目指しています。火力発電よりもコストが低い原子力発電の割合を少しでも増やすためです。原発再稼働に向けた取り組みとして、具体的には、政府が発表した原子力発電への新規制基準を満たすために、緊急対策安全設備の浸水強化、燃料冷却手段の多様化、津波防止のための防護壁の設置などを行なっています。

ここまで北海道電力についての様々な情報を見てきましたが、最後は同社の過去の採用情報を知り、早めの対策準備を行っていきましょう。 選考